2015年。15年前、カルト宗教によって
核テロの起こった地方都市。
脳に蓄積しやすい放射線が拡散した影響で、
脳障害、主に記憶の分野に障害を抱える住民が数多くいる街。
まるで何事もかったかのように、僕達は普通に生きている。
あの日以来、この町の人間は随分忘れっぽくなった。
記憶障害の妹と、その兄。
退屈を誤魔化すことに必死な若者達。
二つの軸が交わる時、この街にまた、新たな事件が起こる。
日常は日々降り積もり、記憶は埋もれて行くけれど、
傷跡が消える事は、無い。
町の過去を今、風が再び晒し出す。
これは、『 忘 却 と 再 生 』にまつわる物語。
出演
山本恵太郎(集団as if~)・・・ 吹田清明(兄)/母親が失踪し妹と二人暮らし
川田智美・・・ 吹田明日香(妹)/記憶の一部と情緒の発達に障害を持つ
佐河ゆい・・・ 清水薫/障害によって異常に惚れっぽく、かつ冷めやすい
真下由美・・・ 一村八重/放射線の研究をしている。薫の友人
宮崎雄真・・・ 山浦尚吾/元教団幹部。刑期を終え街に戻ってきた
根本沙織・・・ 鈴木佐保/東京から引っ越してきた女
朝香賢毅・・・ 朝戸亮/親が市長。元野球部
森崎健吾・・・ 平野一平/明日香、晶と元同級生。警官。元野球部
井黒英明・・・ 青田宏和/清明の旧友。教員。元野球部
阿部ゆきのぶ・・・ 朝戸晶/朝戸亮の弟。道楽で事件の調査を行っている
スタッフ
舞台監督・照明:黒太剛亮(黒猿) / 照明操作:柿本結花梨 / 音響:筧良太 / 宣伝美術:福井伸実 / 写真撮影:林亮太 / 制作:新居朋子
企画製作:ゲンパビ
協力:味わい堂々、ナルペクト、集団as if~、mono.TONE、立教大学演劇研究会
阿部が振り返る「カゼマチ」
学生時代、まだ団体立ち上げ前に書いた作品の設定を下敷きにして書いた本でした。
音照外注したり固定稽古場を借りてみたりイラストレーターさんにフライヤーをお願いしたり、
色々初めましてな公演だったと思います。
街モノは好きなのでまた機会があれば書いてみたいです。
思い出としては、
芝居中に真下さんの役が土を食うっていうシーンがあって、
当初一番の心配は「食える土をどう作るか」ということで舞台監督と真面目に話し合ったりしたんですが、
クッキーを砕いたりしたら意外に簡単に出来たんですよね。
その土を何故だか制作の新居さんが「物販で売ろう」と言い出して、
20円くらいで小袋に入れて売ったんですが
まあ当然売れませんでした。
あと森崎けんご君が、本番の一週間くらい前に「俺髪型坊主にしてもいいですか?」と聞いてきたんだけれど、
彼はもとから坊主だったので、こいつ何を言ってるんだろうと思いながら「いいよ」って答えました。
反省すべきこととしては劇場入りの日に大荷物で自転車こいで行ったら頭から転けまして、
まあまあ目立つ怪我を負ってしまったことで、
精神的にも「俺は何をやってるんだいい年こいて…」と落ち込んでしまい、しばらく暗い顔になってしまったので
これからは大きな荷物は誰かに任せようと心に誓いました。
あと相変わらず冬に公演をやったんで、この回も馬鹿みたいに寒かったです。勘弁してくれ。
ギャラリー
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